床の間の空間を有効活用リフォームのおすすめ!

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床の間の空間を有効活用リフォームのおすすめ!
内装
2021年8月4日
日本の建築には格式と様式があり、伝統的なものです。
海外からも日本の建築様式の美しさは、高く評価されています。
伝統的な和室の作りとして床の間があります。
しかし最近の和室では床の間を採用しない事もしばしばです。
床の間とはどのような用途を目的として作られたのかご存知でしょうか。
何のために床の間は作られたのかをお伝えすると共に、あまり使われていない床の間のスペースを有効活用するアイデアを皆さまにシェアしたいと思います。

床の間とは?本来の用途は

床の間が作られた本来の目的とは何だったのでしょうか。
何のために床の間が作られ、どのように使うことが正しいのでしょうか。
実はそこには、日本の美学があります。
心遣いと美しさの表現、現代では薄れつつある日本の素晴らしい心。
そんな建築に込められた表現をまとめてみます。

 

おもてなし

tokonoma床の間はもともと自身よりも、身分の高位なお客様をおもてなしする場所として作られました。床の間に装飾を施し、掛け軸や茶器または華で飾り付け他場所を背にすることで客人を美しく魅せるのです。
そうすることで身分の高い客人が、映えるような様式が床の間なのです。それは日本人のおもてなしの心と言えるのではないでしょうか。

 

侘び寂び

wabisabi和の心を現代に伝えるものに書道や華道があります。
このどちらも床の間に飾り付けるものとしてふさわしいものです。
日本人はどこか儚さの中にこそ、美しさがあるという考えがあります。
その儚さの表現を形にし、美しさをもてなしに使うことで最大限の敬意としていたのではないでしょうか。
そのような心遣いの現れを建築に取り入れたものが床の間です。

 

格式の違い

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床の間には、あまり知られていませんが格式があります。

・伝統と格式の高い「真」
「真」の座敷は格式高い武家屋敷などの書院造りでの建築様式です。
位が最も高く、武家などの高位のお屋敷で採用されていました。
・落ち着きある「行」
「行」は書院造りと茶室の格式の中間ほどになります。
その作りは落ち着きがありますが堅苦しさがありません。

・自由度の高い「草」

「草」では自由度が高く、表現は様々になります。
草庵茶室などではこの様式が採用されています。

この「真・行・草」はそれぞれ書に通じます。真(楷)書・行書・草書ですね。
かの千利休の言葉に
「真を知り、行・草に至ればいかほど自由にくずそうと、その本性はたがわぬ」
とありますが、真を心得ていれば様式を崩したとて本質は同様であると説いたそうです。

 

床の間の活用方法は?どんなスペースに最適なのか

現代の新築される住宅建築では、和室を採用しないこともあります。
居室すべてフローリングの洋室造りも珍しくありません。
しかし既存住宅の和室では、床の間がある住宅も多いのではないでしょうか。
そのような住宅では現在、床の間はどのように使われているでしょうか。
多くの住宅では床の間は、本来の目的で利用されていないことが多いです。
ではその床の間のスペースはどのように利用することで、生きたスペースとなるのか。
そんなアイデアをシェアしていきたいと思います。

 

魅せるディスプレイにする

これはある意味で本来の床の間の使い方と言える方法ですが、そのスペースに見栄えのするモノを飾り付けることでディスプレイとして活用する方法です。
床の間の元来の使い方としてはディスプレイスペースといえます。
それを現代風にアレンジすることで現代の美しさを自由に表現します。
子供が学校で作成した作品を飾ったり絵画や賞状を飾ってみたり、コルクボードなどを掛けて写真をディスプレイしたりとご家庭によりアレンジは様々でしょう。

 

間取りそのままにジャストサイズ
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大型テレビのスペースに流用

床框の段差を活かして聚楽の壁をクロスに張り替えるだけで、大型のテレビがすっぽり収まるスペースに!
出っ張る部分がないだけで空間が広々と感じます。旅館の部屋でも金庫などが置かれたりしてますね。

 

 

 

 

 

収納やワークスペースとして活用する
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ロールスクリーンを設置して収納へ

床の間にロールスクリーンやカフェカーテンなどで、目隠しを取り付けることで略式な収納とする方法です。
突っ張り棚とスクリーンでカンタンにストックスペースが出来上がります。
ホームセンターで販売されているような突っ張り棚を設置し、カーテンやスクリーンを取り付け日用品やストック品を蓄えておくスペースを確保できます。
また床の間のスペースは、床柱から折戸を設置するとお手軽なクローゼットになります。
奥行きが少し手狭になりがちではありますが、非常に見栄えのいいクローゼットにリフォームすることが出来ます。
また間接照明との組み合わせや床の意匠を替える事で、とてもオシャレな空間を演出することも出来ます。
そのためオープン収納やディスプレイ、もしくは略式ストックスペースとしての空間利用のほうが適していると言えます。
また書棚やワークデスクを設置することで、カンタンなワークスペースを設けることも可能です。ホームワークやテレワークのスペースは集中するための区画が難しいと言われていますが、この方法であれば比較的カンタンにプライベートゾーンを区画し確保することが可能になります。

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間取りをそのままに扉をつけてクローゼット

空調機器の設置

意外と知られていないのがこの利用方法です。
床の間の垂れ壁部分を柵状にすることで空気の通り道を設け、垂れ壁の裏にエアコンを設置することでエアコンを隠すことが可能となり意匠を崩さないままに空調を設置できます。
また床の部分に蓄熱暖房を設置するなど、床の間の利用方法として空調に特化することは意外とフィットすることが多いです。
リフォームやリノベーションの際に検討してみて下さい。

 

ペットスペースとして利用

ペットのいる家庭では多く場合リビングで共生していることがほとんどです。
しかしその分ペットの専用スペースを設けてあげられないことも事実です。
かといってペットのために一部屋まるごと潰すことは難しいでしょう。
床の間が使われていなければ、そのスペースにキャットタワーやハウスなどペットのお気に入りスペースを作ってあげる事も可能になります。
大切な家族であるペット。そのペットに専用スペースを確保できます。

 

リフォームやリノベーションの際のポイント

リフォームやリノベーションの際、せっかくの和室や床の間をフローリング張りの洋室に作り変えてしまうことが多いと思います。
もちろん洋室に変更するのも悪くないですし、使い勝手は向上すると思います。
しかし和室として床の間をイメージチェンジして有効利用する、そんなリフォームやリノベーションの方法もあることを提案したいと思います。
そしてその場合、どんな事に留意することで調和するのかをまとめました。

ライティング

light照明による光の演出は、部屋のイメージを圧倒的に変貌させます。
照明器具を吊り下げのペンダントライトから、間接照明やスタンドライトに変更することでその部屋は全く違ったものになります。
床の間スペースをリフォームする場合、畳敷きの和室とするか洋室とするかもしくは和洋折衷しモダン・アートに仕上げるかで意匠がかなり変わります。
そこでどうしても後回しになりがちなものが照明です。
照明の器具と併せて、照明の照度と色合いにも少しこだわると、その室内のイメージや空気が変わります。
寝室として使うのか客室として使うのか等、部屋の利用目的に合わせた選び方をおすすめします。

色合いの調和

color色合いで気にかけて頂きたいのが、床の仕上げ色合いです。
壁とのカラーバランスももちろん重要なのですが、床とのカラーバランスは思っている以上に重要です。
畳敷きの場合、畳が色合いや風合いが変わってくる事を想定してバランスを考えることが重要です。経年で色合いが変化した際に、イメージがかなり変わります。
変化後に不満とならないよう、色合いがあせた後に纏まってくると感じられるようにモダンなカラーをチョイスしておくことをおすすめします。
また若草色のカーテンやスクリーンで瑞々しさを表現することもおすすめです。

 

素材や意匠の統一感

和洋折衷の部屋づくりでは、素材や意匠が異なるものを調和させることになります。
その際あまり多くの素材と意匠をチョイスすると纏まりがなくなります。
素材や意匠は多くとも3つに抑えるほうが纏まり良くなります。
カラーバランスもそうですが、3つのファクターを掛け合わせる程度にすると纏まりが良くなることを覚えておくと良いと思います。

家具との調和

家具や建具はその家の品位を表すと言って過言ではありません。
床の間を含めて白系の床材にした場合、家具や建具も合わせて白系に纏めてしまうと空間全体に締まりがなくなります。
家という空間を全体的にバランス調和してくれるのが、建具や家具です。
床の間をどのように使うのかに合わせて家具や建具も、バランスよくデザインしていくことを強くおすすめします。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。
日本の建築には、寺社仏閣のような伝統に似た和の心があります。
洋室に作り変えて生活の効率を上げることも良いと思いますが、あえて無駄と思える床の間を自由な発想で作り変えてみるのはいかがでしょうか。
暮らしの中に「あえて」の無駄を入れて「遊び心」に変えてみる。
そんな心の余裕を家という空間に取り入れ、毎日の暮らしに彩りを加えてみることも良いのではないでしょうか。
そんな遊び心も「真を知り、行・草に至ればいかほど自由にくずそうと、その本性はたがわぬ」となるのではないでしょうか。

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